| Vertebrae cervicales [CI-CVII](頚椎、第一頚椎〜第七頚椎)Cervical vertebrae [CI-CVII] けいつい、だいいちけいつい〜だいななけいつい [TA: A02.2.02.001] Feneis: 002 16 |
脊柱上部の7個の椎骨。ナマケモノ2種を除くすべての哺乳類の頚椎は7個で共通している。第1頚椎(環椎)と第2頚椎(軸椎)は特異的な形をしているが、他の5個の頚椎は共通の特徴をもつ。第3〜第7頚椎は下位のものほど大きいが、椎体は小さくて丈が低く、上・下面は前後に圧平された楕円形をしている。椎弓はやや横に張り出し、椎孔の形は三角形に近く、その内径も大きい。頚椎の横突起は他の椎骨に比して著しく幅が広く、かつ短い。その前半は肋骨の遺残であり、後半は本来横突起であって、上面では両者の間に脊髄神経溝がみられる。横突起の前後両部の間を、横突孔というかなり大きな孔が貫通しており、椎骨動脈が通っている。頚椎の棘突起は台7頚椎を除いて、一般に短小であり、ほぼ水平であるが、下位のものほど斜め後下方に傾斜する。棘突起の尖端は、多くは二分しており、その間を項靱帯が上下に走る(第6頚椎では二分が不明瞭なことがあり、第7頚椎では二分していない)。第7頚椎の棘突起は長大で、尖端が結節状に肥厚しており、皮膚の上から容易に触知できるので隆椎とよばれる。頚椎の上および下関節突起は丈が低く、前者は後上方に、後者は前下方に向かっており、下位の頚椎ほど突起の傾斜が著しい。第7頚椎では横突起の前半部が遊離していることがあり、頚肋という。







| Uncus corporis; Processus uncinatus(頚椎の鈎状突起)Uncus of body of cervical vertebra けいついのかぎじょうとっき [TA: A02.2.02.002] Feneis: 002 17 |
第三〜七頚椎体の上面では側縁の後部が上方に向かって突出し鈎状突起(椎体鈎)とよばれる。
| Foramen transversarium(頚椎の横突孔)Foramen transversarium of cervical vertebra けいついのおうとつこう [TA: A02.2.02.003] Feneis: 002 18 |
頚椎の横突起には横突孔と脊髄神経溝とがある。横突孔には椎骨動脈、椎骨静脈が通る。
| Tuberculum anterius(頚椎の前結節、前結節)Anterior tubercle of cervical vertebra [けいついの]ぜんけっせつ、ぜんけっせつ [TA: A02.2.02.004] Feneis: 002 19 |
第二〜七頚椎横突起の根もとが横突孔により前・後の2部分に分かたれた形となっている。そのうち横突孔よりも前方の部分が前結節で元来は肋骨に相当するものが椎骨に癒合したものであり、後方の部分が後結節で本来の横突起である。
| Tuberculum caroticum(第六頚椎の頚動脈結節、頚動脈結節)Carotid tubercle だいろくけいついのけいどうみゃくけっせつ、けいどうみゃくけっせつ [TA: A02.2.02.005] Feneis: 002 21 |
第6頚椎の前結節は総頚動脈のすぐ後方に位置するので、特に頚動脈結節と呼ばれる。
| Tuberculum posterius(頚椎の後結節、後結節)Posterior tubercle of cervical vertebra けいついのこうけっせつ、こうけっせつ [TA: A02.2.02.006] Feneis: 002 20 |
第二〜七頚椎横突起の根もとが横突孔により前・後の2部分に分かたれた形となっている。そのうち横突孔よりも後方の部分が後結節で本来の横突起である。
| Sulcus nervi spinalis(脊髄神経溝)Groove for spinal nerve せきずいしんけいこう [TA: A02.2.02.007] Feneis: 002 22 |
第三〜七頚椎の横突起にある溝で、横突起の上面は上椎切痕につづく脊髄神経溝となり、ここを椎間孔からでた脊髄神経が通る。脊髄神経溝は第一頚椎、第二頚椎にはない。
| Atlas [CI](環椎、第一頚椎)Atlas [CI] かんつい、だいいちけいつい [TA: A02.2.02.101] Feneis: 004 01 |
第一頚椎(環椎)は、ほかの頚椎と比べて特殊な形をしていしている。環椎(第一頚椎)には椎体と棘突起は存在せず、短い前弓と長い後弓および外側塊の三つの部分が大きな椎孔を囲んでいる。前弓は椎体の前縁部に相当し、前面中央には前結節が、後面の中央には歯突起窩がある。後弓は椎弓に相当する部分で、後面の中央には棘突起に相当する部分で、後面の中央には棘突起に相当する後結節がある。外側塊は前弓と後弓を結合する分で著しく肥厚している。外側塊からは外側へ向かってかなり大きい横突起が出ており、横突起の基部には比較的内頚の大きな横突孔がある。外側塊の上面には長楕円形の上関節窩が、下面には平らな下関節窩があって、それぞれ後頭骨の後頭顆、軸椎の歯突起がおさめられてりう。後半の部分は本来の椎孔に相当し、三角形状である。頭上に天空を支えるギリシャの神Atlas(Titan)にちなんで命名された。
| Massa lateralis atlantis(環椎外側塊、外側塊)Lateral mass of atlas かんついがいそくかい、がいそくかい [TA: A02.2.02.102] Feneis: 004 02 |
環椎の強大な外側部分。欠如する椎体の代わりに頭蓋を支える。
| Facies articularis superior(環椎の上関節窩、環椎の上関節面)Superior articular surface of atlas かんついのじょうかんせつめん、かんついのじょうかんせつか [TA: A02.2.02.103] Feneis: 004 03 |
外側塊の上面には頭蓋の後頭骨をのせる上関節窩(上関節面)という長楕円形のくぼみがある。
| Facies articularis inferior(環椎の下関節窩、環椎の下関節面)Inferior articular surface of atlas かんついのかかんせつめん、かんついのかかんせつか [TA: A02.2.02.104] Feneis: 004 04 |
外側塊の下面には第2頚椎の上関節面と関節する下関節窩(下関節面)が円形で平坦な面を見せている。
| Arcus anterior atlantis(環椎前弓、環椎の前弓)Anterior arch of atlas かんついぜんきゅう、かんついのぜんきゅう [TA: A02.2.02.105] Feneis: 004 05 |
環椎は椎体を持たないという転で根本的にほかの椎骨とは異なっている。環椎はしたがって小さい方の前弓と大きい方の後弓からなっている。
| Fovea dentis(歯突起窩)Facet for dens しとっきか [TA: A02.2.02.106] Feneis: 004 06 |
前弓の後面(椎孔がわの面)には軸椎の枝突起に接する丸い関節面があり歯突起窩と呼ばれる。
| Tuberculum anterius(環椎の前結節)Anterior tubercle of atlas かんついのぜんけっせつ [TA: A02.2.02.107] Feneis: 004 07 |
前弓の前面中央には前結節が下方に向けて小さく突出している。(環椎での前結節と後結節は他の頚椎の前結節・後結節はまったく違うので注意する)
| Arcus posterior atlantis(環椎後弓、環椎の後弓)Posterior arch of atlas かんついこうきゅう、かんついのこうきゅう [TA: A02.2.02.108] Feneis: 004 08 |
環椎の長い後弓は椎弓に相当する部分。
| Sulcus arteriae vertebralis(椎骨動脈溝)Groove for vertebral artery つこつどうみゃくこう [TA: A02.2.02.109] Feneis: 004 09 |
環椎の後弓が外側塊に移行する部位の上面には外前方から内後方に向かう椎骨動脈溝がみられる。椎骨動脈および後頭下神経が通る。津骨動脈溝の後縁の隆起線には環椎後頭膜が着く。この部に椎骨動脈溝を超えて外側塊に至る骨梁を見ることがある。
| (Canalis arteriae vertebralis)((椎骨動脈管))(Canal for vertebral artery) ついこつどうみゃくかん [TA: A02.2.02.110] |
椎骨動脈溝の変わりに椎骨動脈管がみられることがある。まれに半分の環椎が両側に分かれ軟骨で結合しているにすぎないことがある。
| Tuberculum posterius(環椎の後結節)Posterior tubercle of atlas かんついのこうけっせつ [TA: A02.2.02.111] Feneis: 004 10 |
第一頚椎の後結節は棘突起の退化したものであり、第二頚椎以下の後結節は横突起の一部を指すから、同じ後結節でも注意のこと。
| Axis [CII](軸椎、第二頚椎)Axis [CII] じくつい、だいにけいついい [TA: A02.2.02.201] Feneis: 004 11 |
軸椎(第二頚椎)上半部は特異的な形をしており、犬歯によくにた歯突起が上方に突出している。これは本来環椎の軸体であり、発生の途中、椎体の周辺部から分離し、軸椎体と結合したものである。歯突起の前後面にはそれぞれ前関節面、後関節面があり、前者は軸椎の歯突起窩に、後者は環椎横靱帯と対向する。頭蓋の回旋運動は歯突起を軸とする環椎の回旋運動にによって行われる。椎体上面の上関節面は対向する環椎の下関節面の形によく似て円形平坦である。また、椎弓は強大であり、下椎切痕も著明であるが、上椎切痕は明らかでない。横突起はやや小さく、尖端では後結節だけが認められる。
| Dens axis(歯突起、軸椎歯突起)Dens axis しとっき、じくついしとっき [TA: A02.2.02.202] Feneis: 004 12 |
軸椎の椎体はその頭側面に歯突起という歯の形をした突起をもっており、この突起は歯突起尖に終わる。
| Apex dentis(歯突起尖)Apex of dens しとっきせん [TA: A02.2.02.203] Feneis: 004 13 |
歯突起の尖端で、歯尖靱帯の付着点となる。
| Facies articularis anterior(軸椎歯突起の前関節面)Anterior articular facet of dens じくついしとっきのぜんかんせつめん [TA: A02.2.02.204] Feneis: 004 14 |
軸椎の歯突起の前面には明らかな関節面があり、前関節面という。
| Facies articularis posterior(軸椎歯突起の後関節面)Posterior articular facet of dens じくついしとっきのこうかんせつめん [TA: A02.2.02.205] Feneis: 004 15 |
軸椎の歯突起の後面に小さい関節面がみられ、後関節面と言われる。環椎横靱帯に対する。
| Vertebra prominens [CVII](隆椎、第七頚椎)Vertebra prominens [C VII] りゅうつい、だいななりゅうつい [TA: A02.2.02.301] Feneis: 002 23 |
第七頚椎は、頚椎のなかでも最も下にあるだけあって、多分に胸椎に似た性格をおびてくる。椎体の大きさも上位の胸椎と大差がないし、棘突起も長大で、尖端の2部は見られない。上・下関節突起にある関節面の傾斜もかなり急になってきている。第7頚椎の棘突起は、生体で「クビ」を前に曲げたときに最も後方に突出している見えることが多い。そのために第7頚椎は隆椎という別名を持っている。

最終更新日:2002年09月13日