1. 遺伝相談外来
遺伝に関するご相談に対応し、カウンセリングを行う遺伝専門医・看護師・臨床心理士で運営する横断的な外来です。充分な時間をかけて対応している専門外来です。産科領域は、水曜日の午後に完全予約制で中央棟2階の遺伝相談外来で行います。
染色体異常、不妊症(男性の乏精子症、無精子症など)性分化異常、不育症、様々な遺伝子疾患が対象となります。
遺伝相談の中で出生前診断や着床前診断など次世代の遺伝性疾患の伝達への相談を行っています。特に、受精卵から遺伝子診断をする着床前診断は日本で最初に倫理承認を得て、開始をして来ました。様々な種類の遺伝子の病気については、我が国の実施申請疾患のほとんどが当院からの事例です。s
2. 着床前遺伝子診断
| 着床前診断の手順 |
| 体外受精 |
経鼻薬と排卵誘発剤の注射、採卵を行う |
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↓ ↓ |
| 胚生検 |
胚から1つあるいは2つの割球を取りだす |
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↓ ↓ |
| 着床前診断 |
取り出した割球から遺伝子を診断する |
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↓ ↓ |
| 胚移植 |
胚を体内に戻す |
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↓ ↓ |
| 妊娠判定 |
排卵から14日目に血液検査を行う |
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↓ ↓ |
| 出生前診断 |
妊娠が成立した場合に希望により羊水検査を行う |
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↓ ↓ |
| 出産 |
子どもの追跡調査を行う |
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着床前遺伝子診断は、体外受精に伴い分割した初期胚から一部の割球を生検し、遺伝子診断を行い、その胚の遺伝情報を明らかにしたうえで胚移植をする方法です。出生前診断が妊娠成立後に行われることに対し、母体に戻される前の胚細胞の段階で診断を行い、あらかじめ妊娠に至る前に依頼者である両親に対し情報の開示が可能となります。基本は体外受精を行い、一般的には4〜8細胞期胚から1〜2個の胚細胞割球を顕微操作によって生検し、遺伝子や染色体の診断に供するものです。
そのうえで目的とする診断情報の胚を子宮に移植して妊娠を成立させます。着床前診断の実施にあたっては、日本産科婦人科学会によって示されているガイドラインに基づいて行われます。
1)胚生検
診断する検体としての胚細胞は4〜8細胞期胚から吸引法または圧出法によって1〜2割球を生検し、診断に用います。
2)適応
遺伝子診断が可能である疾患ならば対象となりますが、我が国では倫理上の配慮から、審査のうえで許可されるプロセスを経て実施されています。ガイドラインによれば、我が国での着床前遺伝子診断の対象疾患は“重篤な遺伝病”に限ることが示されています。Duchenne型筋ジストロフィーは、我が国で初めて倫理審査を通過して承認された例ですが、その他、筋緊性ジストロフィー(DM1)、副腎白質ジストロフィー、オルニチン・トランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症、ミトコンドリア病(Leigh脳症)および習慣流産患者における均衡型染色体転座の保因者に対して承認されています。
3)診断する遺伝情報と方法
診断する遺伝情報は、@染色体、A性遺伝子、B疾患遺伝子に大別できます。最大の難点は材料となる細胞に量的な制限が大きいことです。単一遺伝子を単一細胞の微量なDNAから、しかも多様な遺伝子型に対する解析が要求されます。診断に用いる手法は大別して遺伝子増幅を行うPCR法と遺伝子プローブに蛍光色素を発色させて認識させるFISH法に分けられます。これらの技術の中にもさらに様々な手法が用いられますが、診断内容に応じた精度の高い技術の開発がなされています。 |
| 担当医:末岡 浩 |
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